英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

マケインの遺言

 雨。相当に大きな台風が接近中である。
 サウジ主導の空爆により、イエメンの多くの子供たちがなくなった。サウジ側もミスを認めている。数十人が亡くなったという。本当に痛ましい。
 米国の支援を受けた同盟国が罪を認めるのは珍しい。
 サウジ側はイランの支援を受けたイエメンの反対勢力と戦っている。そのさなかの出来事で調査も約束した。
 サウジとその同盟国はすでに3年以上にわたって空爆と地上戦を続けている。しかし、人的な犠牲者数は増えるばかりである。
 https://www.wsj.com/articles/saudi-led-coalition-admits-errors-in-strike-killing-yemeni-children-1535822789?mod=hp_lead_pos6
 先日亡くなったマケイン上院議員の葬儀が行われた。葬儀は2時間半にわたるトランプ氏への激しい非難だった。葬儀は党派を超えて、その人生をたたえるものだった。
 出席者はオバマ前大統領からブッシュ氏、キッシンジャー氏まで豪華だった。マケイン氏の生前の言動をたたえた。マケイン氏がたたえられたのは、その高い市民性と党派を超えた精神的美徳であった。葬儀の出席者はかつてのライバルが並んだ。しかし、マケイン氏との党派の違いにも関わらず、彼らすっせ記者には共通する点があった。それはトランプ氏をよしとしない、という点だ。
 中でも彼の現職のときから通算しても、もっとも高く評価されるスピーチがオバマ氏のものだった。オバマ氏もその前任であるブッシュ氏も決してマケイン氏のことを手放しで称賛しなかった。というのも、両人とも2000年と2008年でマケイン氏と大統領選で争った苦い経験があるからだ。
 しかし、マケイン氏はトランプ氏だけは葬儀に呼ぶことをよしとしなかった。
 ブッシュ元大統領の批判は繊細なものだった。ジョンの声は常に、我々の肩越しにささやくようにやってくる。我々はこれ、すなわちトランプ氏よりは良いものである。米国はこれよりもより良いものである、と。
 https://www.ft.com/content/be1d8bc6-ae16-11e8-8d14-6f049d06439c