英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

物価が上がらない

 曇。
 経済の現状についての解釈に迷う局面に差し掛かっている。グローバル化労働組合の減少、多国籍企業の台頭は、経済の仕組みを変えつつある。
 世界の大国の経済成長率は好調である。しかし、インフレ率は低いという謎がある。米国や日本、欧州のインフレ率はそれぞれ低い。
 標準的な経済学によると、価格は究極的に需要と供給によって決まる。成長が強ければ、人々の財に対する需要が高まり、企業は労働者により高い賃金を支払うようになる。その結果、物価はあがるはずである。
 しかし、この関係が崩れている兆候がある。もしそうであるなら、経済政策や金融市場に与える影響はたいへん大きなものになるはずだ。
 ECBのドラギ総裁は6月に、統計データは一時的な職についている人々や労働力市場外の人々のことを捉えきれていない、と述べた。別の言葉でいえば、経済は数字が示すほど必ずしも強くない、ということだ。
 火曜日のスピーチで、ブレイナード理事は、一つのシンプルな説明は、持続する低インフレを経験しているのかもしれない、ということだ、と述べた。
 https://www.wsj.com/articles/the-markets-big-puzzle-what-is-happening-to-growth-and-inflation-1504698403