英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

中国「一帯一路」の夢

 トランプ政権内の対立も深まってきた。セッションズ司法長官は、トランプ氏と対立し、辞任しないと発言している。
 最近、トランプ氏はNYTとのインタビューの中で、セッションズ氏を任命したことを後悔していると述べていた。セッションズ氏は司法省における記者会見で「われわれがいま行っている仕事は、継続すべき種類の仕事である」と述べている。
 また同時に司法省次官のことも、トランプ氏は批判している。
 https://www.wsj.com/articles/jeff-sessions-says-he-to-plans-on-continuing-as-attorney-general-1500562008
 投資家の資金は、米国から欧州株式に移りつつある。フランスのマクロン大統領誕生後の動きである。米国株への興味が失われるとともに、欧州大陸の株式への資金流入が増えている。
 投資家は、7月19日の1週間で、欧州株ファンドへ30億ドル以上の資金を提供した。
 経済の回復が早まっていることを背景に、高成長に関連するセクターを中心に再び株価の勢いが強まっている。銀行や資源関連の株式が中心だ。
 https://www.ft.com/content/864920e2-6d95-11e7-b9c7-15af748b60d0
 中国の一帯一路構想について。中国のグローバルな野望を乗せて走る列車である。
 今年、あまり報道されていな出来事の一つは、新たな鉄道ルートの解説である。中国製製品を乗せたれ列車のルートが1月初めに開設された。18日間をかけて7カ国を経由して、ロンドンの東端まで到達する。7500マイルの道のりである。これは何よりもまず、中国の地政学的な意図を述べたものである。
 実際、この道のりを完成するには、いくつかの列車を乗り継ぐ必要がある。何本走るかもわからない。海よりも早く、空よりも安く運べるとオペレーターは強調する。
 まずは1ヶ月に1本が目標である。過去のように、アジアとロシア、ポーランドを通って西欧に至るルートは、現在の貿易パターンから考えると、決定的な影響をもつわけではなさそうだ。重要なのは心理的な影響である。アジアと欧州の心理的な距離を鉄道が縮めるという意味である。
 そして、そこには習首席の壮大なデザインが存在する。欧州の豊かな国と中国を近づけるという意図がある。
 21世紀は太平洋の世紀となりそうだ。中国人民開放ふんは、軍事拠点を南シナ海に広げ、西太平洋にとどこうとしている。そして、この海域において、米軍と衝突する可能性は十分ある。しかし、そうした緊張は北京政府の意図を誤読している。彼らは東に向かうというより、西に向かいたいのだ。
 習首席の大きな構想は、一帯一路構想に現れている。
 https://www.ft.com/content/ed033dae-6c69-11e7-b9c7-15af748b60d0