英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

プーチン4.0

 曇。雨が降ってきそうだ。
 ロシアのプーチン大統領が4期目に突入するかもしれない。ただ、プーチン氏自身は4期目の可能性について言及していない。
 プーチン大統領が選挙活動をしていれば、今週は完全なスタートダッシュとなっただろう。月曜日から木曜日にかけて、オリバー・ストーン監督によるプーチンインタビューと題するドキュメンタリーが放映された。4時間にわたる大作である。そして、木曜日にはロシア国営テレビに登場し、有権者からライブで質問に答える番組も放送された。
 しかし、9ヶ月以内に大統領選挙が予定されているが、プーチン氏の出馬を望む人々を失望させるかもしれない。
 テレビショーで後継者について尋ねられると、「私はまだ働いている」と答えた。1999年の終わりに年老いエリツィン大統領がプーチン氏に権力を移譲すると述べて人々を驚かせたように、元スパイであるプーチン氏は政治家として驚くべき進化を遂げた。1期目はチェチェンとの血にまみれた戦争を決定し、ソビエト連邦崩壊後の混乱を乗り切った。
 2004年に再任された後は、原油価格の高騰に後押しされ、オリガルヒを押さえ込み、経済的な発展をもたらした。4年間の首相としての「中断」を経て、2012年に大統領としてクレムリンに復帰すると、国内の不満やロシア近隣諸国との衝突を押さえ込んだ。
 プーチン氏の支持率は80%を超えている。クリミア半島の併合は国民の間のユーフォリアを生んだ。
 テレビショーでプーチン大統領は、不況の2年間の間に上昇した貧困を削減することを約束した。そして、次の大統領任期において主要な仕事を挙げて、人々の所得向上を確かなものにすることが、最初にしてもっとも重要である、と述べた。
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