英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ダウ2万ドル超え

 快晴。富士山がきれいにみえる。
 ダウ工業株指数が2万ドルを初めて超えた。投資家の資金は製造業に集まった。トランプ新政権が新たな成長をもたらすとの期待が込められている。
 具体的には減税やインフラ投資などへの期待だ。市場が閉まると、ニューヨーク株式取引所のフロアーからは、歓声などが上がった。1999年のドットコムバブルのときは、1万ドルから1万1000ドルまで上昇するのに24日間かかった。
 http://www.wsj.com/articles/dow-closes-above-20000-for-first-time-1485378466
 しかし、ダウ2万超えと経済の実力との間には落差がある。グレッグ・イップ記者。
 英国はEUを離脱し、ホワイトハウスの主は保護貿易主義者となった。フランスの大統領選挙のフロントランナーはユーロ離脱を求めている。皮肉なことに、投資家たちは世界はリスキーになっていくとは思わず、より安全になっていると判断している。
 ダウ2万ドル超えは、経済のファンダメンタルズからは説明できない。経済のファンダメンタルズは11月の大統領選挙以降、変わっていない。変わったのは投資家のリスク評価のバランスだ。
 一つの手堅い証拠が、株式と債券との間のリスク選好の差だ。英国のEU離脱決定後、債券価格は上昇した。これはユーロ分裂や中央銀行によるマイナス金利政策の深化への脅威を懸念した動きだ。
 http://www.wsj.com/articles/the-fragile-economic-foundation-of-dow-20000-1485377625