英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

労働者苦境の真因

 朝から雨。
 シリアでひどい空爆が続いている。記録的な人数の人々が殺され、大怪我をしている。シリア北西部で土曜日、空爆が行われたと監視グループが述べている。米国とロシアの間で来週、停戦をめぐる新たな合意が主要党派などの間で歓迎されているにも関わらずだ。
 ヒューマンライツなどの監視グループは土曜日、戦闘機が市場を空爆し、少なくとも37人が死亡、数十人がけがをしたと述べた。この空爆がどの陣営のものか明らかになっていないが、空爆の行われた北西部は、反政府軍連合の支配下にある。
 米国のジョン・ケリー国務長官とロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が土曜日、シリアにおいて月曜日から停戦することで合意した。シリアの主要反政府グループは、この合意はあまりに楽観的だ、と述べた。
 http://www.wsj.com/articles/syria-cease-fire-deal-receives-broad-support-1473517001
 トランプの移民キャンペーンについて。マーク・トーマ教授。
 トランプ氏は、移民がここ数十年間、労働者階級の経済状態を悪化させた大きな責任があると主張している。しかし、移民は問題ではない。現実の真犯人はグローバリゼーションや技術進歩、賃金交渉における労働側の交渉力の低下だ。
 まず、移民について考えてみよう。エコノミストらは、長期において移民はネイティブ労働者の雇用見通しを引き下げないことで合意している。短期では、経済が新しい移民に対応するために調整が必要になるが、調整コストは高校教育以下の人々について主に生じる。しかし、長期では米国の雇用見通しは移民が求める商品やサービスの需要が特別に拡大することによって良くなる。
 移民の流入によって平均賃金が下がることもない。非常に低い教育レベルの労働者についてみれば、移民が賃金を引き下げるいくつかの証拠はある。しかし、それは大きな割合ではない。一番大きな移民による効果は、それまでに入ってきた移民の賃金だ。彼らは新たに流入する移民との賃金水準において争う関係にある。多くの人にとって、移民のインパクトは賃金面においてはポジティブである。そして、平均的に賃金は上昇する。
 http://www.thefiscaltimes.com/Columns/2016/09/09/Trump-s-Taco-Truck-Fear-Campaign-Diverts-Attention-Real-Issues