英字紙ウォッチング

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ドイツ長期金利浮上

 晴れ。湿度が低く、気温は高くても過ごしやすくなった。
 ドイツの10年国債金利がマイナスからプラスに転じた。ECBや他の中央銀行がより緩和に消極的なスタンスを示したことが原因だ。
 ドイツの長期金利がプラス圏入りしたのは、6月の英国国民投票以来のことだ。10年債の金利は0・02%に上昇した。1日でおよそ0・08%ポイントの上昇だ。木曜日にECBがいま以上の金融緩和を約束するのを拒否したことが一因だ。ドラギ総裁は、ECBでは債券買取プログラムの延長を議論していないと述べた。
 投資家は同時にFedと日銀の動きも注目している。金曜日、ボストン連銀のローゼングレン総裁は、徐々に金利を上げていくのは合理的だと述べた。
 日銀に対する関心は、債券買取プログラムが限界に近づき、債券購入額を減額するのではないかという関心だ。
 中央銀行が後景に退き、今度は政府が成長刺激策のステージ中央に躍り出ると投資家は信じている。追加の歳出や減税は結局国債の発行につながりうる。そして、国債増発が債券価格に影響しうる。
 一例が英国だ。新任の英国財務大臣ハモンド氏は今週、英国政府は数年にわたる財政緊縮策を転換し、より歳出を増やして経済を刺激していくと述べた。
 http://www.wsj.com/articles/german-10-year-government-bond-yield-rises-into-positive-territory-1473435981
 金曜日のダウ平均株価は400ポイント近く下げた。利上げ懸念が原因だ。
 米国だけでなく、主要市場はここ数ヶ月においてもっともパフォマンスの悪い日々となった。中央銀行が経済成長をうまく刺激することがができなかったり、そもそもその意思がないのではないかとの疑いからだ。
 http://www.wsj.com/articles/rate-rise-fears-trip-up-markets-1473462332