英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

初の女性総統

 快晴。寝違えなのか、首が痛くて運動もままならない。週末はおとなしく読書に集中する。
 台湾の総統選挙が投開票された。民進党蔡英文氏が初の女性総統に選ばれた。56パーセントの票を獲得し、まさに「landslide」(地滑り的)な勝利である。
 アジアでは韓国、ミャンマーに女性トップ政治家が登場している。
 一方、一つの中国を掲げる北京政府にとって事態は大きな打撃を意味している。事前に民進党の勝利が予想されていたにも関わらず、だ。
 蔡新総統は政党間の融和を訴えるとともに、選挙中の公約である中国との関係の現状維持を繰り返した。
 馬・前総統時代の8年間、台湾は中国大陸の影響力が増した。中国経済の重要性が豊かになりつつある台湾のビジネスエリートに与える効果も気になった。
 今回、蔡氏が勝利したのは、台湾独立の若い世代の支持があったからだ。
 さらに大きいのは、議会でも民進党が勝利したことだ。これは1949年に蒋介石が独立して以来、初めて国民党が議会で多数派の議席を失う。
 今のところ、蔡氏が大陸中国と妥協するような関係は見込めない。それゆえ、中国=台湾関係の不安定化を悲観する見方もある。2000年から2008年にかけて、民進党が政権与党であった時代、中国との関係はたびたび緊張した。
 http://www.wsj.com/articles/taiwans-historic-election-set-to-test-china-ties-1452925430
 ラテンアメリカベネズエラでは、マドゥロ大統領が経済非常事態宣言を行った。原油価格の低迷が産油国経済を直撃している。
 非常事態宣言は、年初の一般教書演説の中で飛び出した。原油価格低迷と資本の投機が起きている中、政府は国家主義的な経済モデルを継続することを約束した。しかし、国内の燃料価格を過去20年間で初めて引き上げるなど、いくつかの修正が必要なことも認識している。
 ベネズエラ中央銀行は金曜日、最新の統計を公表した。それをみると、この産油国が経済低迷に陥っていることが鮮明にわかる。成長率は7・1%下落し、年率換算のインフレ率は141パーセントに達する。
 ベネズエラではドル不足も深刻のようだ。
 http://www.wsj.com/articles/venezuelan-president-declares-economic-emergency-1452902581