英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

自然失業率

 雨。このところの週末はすっきりしない天候が多い気がする。
 債務問題に苦しむギリシャ。ニュースフローはずいぶん減少した印象があるが、こんなニュースもある。付加価値税の課税逃れ対策として、旅行者や家事代行者、学生などに秘密の徴税官役を負ってもらうことを検討しているのだという。具体的には、テープレコーダーやビデオレコーダーで記録してもらうのだという。
 しかし、このギリシャ側の提案を聞いたユーロ圏側の反応は苦笑だったという。ギリシャ政府とユーロ圏側との認識のギャップが象徴されるような事例だ。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/b65fa81c-c411-11e4-a02e-00144feab7de.html?siteedition=intl#axzz3ThWy539I
 クルーグマン教授。フィラデルフィア連銀が、1989年にまでさかのぼって自然失業率、いわゆるNAIRU推計をまとめている。
 いま起きていることは、1990年代半ばのように、自然失業率を実際の失業率は下回っているが、インフレの兆しが見えない状況によく似ている。
 http://krugman.blogs.nytimes.com/2015/03/07/remembrance-of-nairus-past/?_r=0
 関連の記事。失業率は、これを下回るとインフレが加速する自然失業率を下回っているのに、インフレは加速していない。では、Fedはどうすべきか、という問いを立てている。
 クルーグマン教授の答えは、間違いを恐れず、しばらく金融緩和を続けるべきというものだ。つまり、自然失業率を実際の失業率が下回っても、しばらく緩和を続けて、物価の上昇を待つべきだ、というものだ。
 http://krugman.blogs.nytimes.com/2015/03/06/the-nairu-straitjacket-and-cromwells-rule/?_r=0