英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

バーナンキ後任選びが始まった

 昨日は青空のきれいな好天だった。今朝は曇り。
 いよいよ来年1月に退任するバーナンキ議長の後任選びが始まった。オバマ政権は候補者のショートリストを集めている。こうした報道の前提には、バーナンキ議長の再任はない、との含意があり、また現在のところ、飛び抜けて有力な候補(フロントランナー)はいないという。
 オバマ政権の中にはバーナンキ議長の3選もありうべし、との考えもある。しかし、バーナンキ議長自身が周囲に辞任を示唆している。次期議長の仕事は、金融危機対応で膨らんだ金融政策の後始末を、経済に混乱をもたらすことなく、いかに円滑に進めるかにある。
 最有力候補のイエレン副議長は、民主党を支持しており、クリントン政権時代に経済諮問会議の議長をつとめた。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323419604578571843840982764.html?mod=WSJ_hps_LEFTTopStories

 昨日のダウは上昇した。0・8%ポイント高。
http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323419604578571052685583658.html?mod=WSJ_hp_LEFTWhatsNewsCollection
 ニューヨーク連銀のダドリー総裁の講演。QEの早期縮小観測を打ち消し、先週のバーナンキ会見の火消しに回った。
 ダドリー総裁が強調した点は2つ。一つは、緩和縮小はカレンダーにのっとって行うのではなく、経済の状況次第だということ。もし、Fedの見通し通りに経済が推移しなければ、緩和の継続もあり得ると述べた。もう一つは短期金利の上昇は長い目でみると、ありうると言及した点。しかし、失業率が6・5%のしきい値を超えて低下し、さらに相当期間が経過して初めて金利は上昇し始める、と述べた。マーケットが、自身が想定していたより早く金利上昇がありうるのではないかと受け止めたことに対し、それは早とちりだと指摘した。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/fccd6418-df31-11e2-a9f4-00144feab7de.html#axzz2XSphmal7
 失業率は高止まりしているのに、インフレ率は低いままでとどまっている。しかも、Fedはインフレ率が低いことにあまり気にかけていないように見える。果たして一時的な要因なのだろうか。また、低インフレ率をどう解釈するべきか。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2013/06/inflation-is-too-low.html
 同じくインフレ率について。連邦準備は「インフレのジレンマ」にぶちあたっていると指摘する。木曜日公表された物価指数によると、5月の物価上昇率(PCE)は1・1%にとどまった。もちろん、Fedの目指す2%のターゲットよりかなり低い。
 この記事に添付されている折れ線グラフをみると、物価上昇率は下方トレンドにある。先週の記者会見において、物価はいずれ上向くと述べたが、バーナンキ議長は誤診をしたのだろうか。
 http://blogs.wsj.com/economics/2013/06/27/low-inflation-highlights-fed-dilemma/ 
 そして、クルーグマン教授。カリカチュアケインズ主義。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2013/06/karicature-keynesianism.html