英字紙ウォッチング

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メルケル批判

 今日は随分寒かった。地域によっては雪が降ったようだ。明日も寒いらしい。

 ドイツのメルケル首相が、EUサミット前夜、議会で「ユーロ圏の債務危機をめぐり、ドイツの評判を貶めた」として厳しい批判を浴びている。国外だけではなく、国内圧力からも、債務危機解決により踏み込んだ対応をとらざるを得なくなっているようだ。
 http://www.ft.com/cms/s/0/bb9bea42-085f-11e0-8527-00144feabdc0.html#axzz18HFY0f21
 ムーディーズがスペイン国債を格下げ方向で見直している。来年、国内の貯蓄銀行の救済と自治地域の債務の問題を解決するため、3000億ユーロを調達しなければならないが、それには相当の困難が予想されるからだ。
 ドイツは4400億ユーロの救済ファンド強化やユーロ共同債の創設にあまり乗り気ではない。
 メルケル首相はユーロ諸国から、「Teutonic savings-monster」と呼ばれているらしい。さしずめ、ゲルマン民族特有の貯蓄の怪物、とでも言うのだろうか。
 一方、メルケル首相は、恒久的な危機救済ファシリティを創設するよう、EU条約の修正を主張している。これはブリュッセルにおけるサミットの中心的なテーマになる。
 だが、メルケル首相は、ECBによる警告のサインに気をつけていないと批判されている。もし、ECBが国債購入を強いられ続け、危機に陥った銀行に信用供与を続けると、ECBが欧州のバッドバンクになる危険性がある。

 スペイン格下げについての関連記事はこちら。 
 http://www.ft.com/cms/s/0/36051c80-0820-11e0-8527-00144feabdc0.html#axzz18HIykwB1

 ゴールドマン絡みの記事も。
 http://www.ft.com/cms/s/0/912d7466-0890-11e0-80d9-00144feabdc0.html#axzz18HLqGjf6
 ゴールドマンで最も高給取りのプロップトレードデスクが、金融危機後としては最大規模のヘッジファンドを立ち上げる予定だという。香港をベースに、したAzentus Capitalを立ち上げるという。最初は10億から15億ドルで取引を開始する予定だという。立ち上げ時期は2011年の第1四半期の予定。 Azentusの投資戦略はさまざまで、株式のロングショート、リスクアービトラージ、あとは流動性の低い、スペシャルシテュエーション投資も手がけるという。
 一方、ゴールドマンは、米国の金融規制に対応し、自己資金投資部門の縮小過程にある。今回の幹部の独立は、それに対応したものらしい。JPモルガンチェースモルガンスタンレーバンクオブアメリカなどが、同様に自己資金投資活動を今年縮小している。