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戦争の最大の負け組・トランプ

 雨。

 イラン戦争の最大の負け組はトランプである、という論評。それゆえに彼自身、イラン戦争から逃げ出そうとしているという。

 すべての戦争に勝者がいるわけではない。しかし、戦争にはすべて少なくとも一人の敗者と、大胆な問いだが、もしイラン戦争の停戦がなるのであれば、その最大の敗者はトランプであろう。

 今回の紛争はトランプ氏の主な戦争目的を後退させ、アメリカの力をめぐる彼の新ビジョンの底の浅さを露呈させた。

 平和は絶望的なまでにはかない。アメリカとイランは、レバノンが停戦合意に含まれるかどうかで合意ができていない。レバノンはイスラエルに激しい攻撃を受けている。両者はホルムズ海峡をどのように開放するかで論争している。ホルムズ海峡開放は米国にとって、話し合いの前提条件となっている。

 今週末、イスラマバードで話し合いの予定があるが、双方の立場はかなり離れているため、彼らが合意できるかどうかは定かではない。

 ただ、トランプ氏が戦争に再び戻ることはないだろうと考える最大の理由は、もはや彼は戦争を始めたいと思っていないだろうということだ。もし再び戦争を始めると市場はパニックを起こしかねず、4面チェスをプレイするようなものであり、それはあまりにばかげたことであるからだ。

 イランも戦争を続けたくない理由がある。首脳は殺され、市民のことにかまけている余裕がない。電力や輸送ネットワークもすべて破壊され、この国を統治するのは難しくなりつつある。米国はその軍隊を永遠に攻撃のために置いておくことができない。

 もっともありそうな結果は、傷ついたイランの体制が権力にしがみつき、話し合いの結果の最大化に向けて強く粘り続けることだ。イランにはもはや海軍も空軍もない。多くのミサイルやドローンも失った。イラン経済が何年も後退したという事実に向き合う必要がある。

 トランプ氏は一方、大きな勝利を強調している。しかし、彼の主張は戦争の3つの主要な目的を満たして進展していることはない。それはすなわち中東をより安全にすること、イランの体制をひっくり返すこと、イランの核兵器開発をとめること、である。

 結局のところ、イラン戦争は地域の安全保障を害することになった。この戦争が始まる前、イスラエルはイランの支援する軍事組織を一部無効化した。しかし、イランは湾岸諸国を攻撃し、船舶をホルムズ海峡で止めることで、新たな防衛手段を得た。

 https://www.economist.com/leaders/2026/04/09/donald-trump-is-the-wars-biggest-loser