英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ロシア・コンサート会場へのテロ攻撃

 曇り。

 ロシアでテロ攻撃が発生し、死者が多数出たようだ。少なくとも40人が死亡し、100人以上がけがを負った。モスクワのコンサートホールが襲撃場所となった。金曜夜の出来事である。

 少なくとも4人の男が仮装し、銃撃を行った。今回の攻撃は過去10年間で、ロシアにおけるテロ攻撃事件としては最悪の結末となった。プーチン政権におけるイスラム勢力の反攻の強さを思知らせる結果となった。

 ロシアの治安機関であるFSBは、40人が殺害され、100人以上がけがをしたと発表した。襲撃者の調査は進行中で、白のルノー車で劇場から逃亡したという。

 クレムリンのペスコフ報道官は、プーチン大統領は最初の数分のうちに襲撃を知らされたという。SNSのテレグラムには、襲撃の模様を写した動画が投稿されている。未確認の被害者を含めると、被害人員は当局発表のものより数倍も大きくなる可能性がある。

 投稿された動画によると、ビルの屋根から大きな炎が立ち上がっていくのが確認できる。今回のテロはウクライナの関与の可能性も指摘されているが、その証拠はない。キエフ政府はただちに関与を否定した。

 一方、米国は今回の襲撃の背景にISISの存在があるとみている。最近、FSBはモスクワ南西部にあるISIS拠点の1つを破壊した。モスクワ市長は今週末に行われる大規模な公的イベントを中止すると述べた。同種の攻撃を避けるため、金曜日夜には大規模な施設から人々は避難した。

 1990年代と2000年代において、チェチェン共和国における分離主義者との戦争の結果、テロ攻撃がロシア全土を襲った。今回の攻撃は2002年にチェチェンの分離主義者が実行した劇場占拠事件を思い出させた。当時の死者は170人以上にのぼった。

 今回の事件前となる3月初旬、ロシアの米国大使館と6つの西側諸国の外交官らは、テロ攻撃の可能性を指摘していた。これに対し、プーチン大統領は西側大使館による挑発的な声明であるとして、その指摘を退けていた。

 https://www.ft.com/content/c1f0ee58-57db-42ff-abdd-9a50acbd5426

 イギリスのキャサリン王女ががんであると診断された。公衆にとっても大きな試練となる。

 ウェールズ王女のキャサリン妃ががんにかかっていると発表された。1月に腹部の手術を受け、最初の診断では非がん性の状態だったが、その後、初期の癌であると確認されたという。現在は化学療法を受けている。彼女自身、診断が非常なショックだったと述べている。

 問題はこれが王妃自身にとってどのような意味を持つかだけにとどまらない。42歳という年齢で3人の子供が母親の癌診断をどう受け止めるかだ。そして、王室にとって今回の癌診断が持つ意味も問われる。

 現在のチャールズ国王は王室はスリムである必要性を訴えている。最近の王室は悲劇に見舞われている。フィリップ王子が2021年に死去し、2022年にはエリザベス女王が亡くなった。2月にチャールズ国王が癌と診断され、そして今回のキャサリン王妃のがん診断である。アンドリュー王子は性的問題で王室資格をはく奪された。ハリー王子は王室から離脱した。

 4世紀にわたり、イギリスのみが国王と女王を抱いてきた。

 https://www.economist.com/britain/2024/03/22/the-princess-of-waless-cancer-diagnosis-is-a-very-public-ordeal