英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

米中会談、遠い妥結

 快晴。

 バイデン大統領と中国の習主席が会談を行った。ウクライナ戦争をめぐる違いを埋めることはできなかった。バイデン大統領は中国に対し、もしロシアを軍事的に支援すれば、重大な結果が待っていると警告した。

 これに対し、中国の習主席は西側諸国がロシアに課した手あたり次第の制裁を激しく非難した。

 2時間にわたる両首脳の電話会談は外交的な手詰まり状態を打開するために金曜日に開催された。米国側は中国がロシアに軍事援助することを恐れている。ロシアはウクライナの固い抵抗に遭い、進軍を進められなくなっている。

 手当たり次第の制裁は人々を苦しめるだけだ。習主席はそう述べた。制裁が過激になると、世界経済や貿易、金融、エネルギーなどに深刻な危機をもたらすと述べた。

 世界2大国の首脳による電話会談は最新の外交努力である。

 ロシアは今週、中国に対してドローン兵器を含む武器を供与するよう要求した。アメリカ政府は中国に対する潜在的な制裁の詳細を明らかにしていない。しかし、ホワイトハウスのサキ報道官によると、米国は一定の幅の制裁を用意しているようだ。来週にはバイデン大統領が欧州に呼び、NATOEU、G7首脳と話し合う。

 米国としては、中国が今後数日、数週間のうちにどういう決断をくだすかを注視する構えのようだ。

 ロシアによるウクライナ侵攻から23日が経過した。プーチン氏はモスクワで開かれた戦争支持を求める集会に出席した。国営通信によると、20万人の人々が集まったという。その場でプーチン氏は、ロシアはロシア語話者に対するジェノサイドを防ぐためにウクライナに侵攻した、と述べた。

 金曜日にはプーチン氏とドイツのショルツ首相による電話会談も開かれた。その場でプーチン氏はウクライナが非現実的な提案をして、話し合いを引き延ばそうとしていると非難した。

 一方、中国は中立的姿勢を主張しているかのようだが、米国は軍事装備をロシアに支援すべく動くのではないかとみている。中国は今回のウクライナ戦争について、侵略という言葉遣いは避けている。

 ロシアは直近でウクライナ西部への空爆を広げる姿勢を見せている。ロシア軍はウクライナの大都市の支配をとれない状態を続けているが、ロシア軍は重爆撃やミサイル攻撃により一層依存するようになっている。そのことで、住民の生活インフラの破壊を目指している。

 ウクライナではすでに320万人の人々が国外へ逃亡している。これは全人口の7%に相当する。

 https://www.ft.com/content/0f774fdb-c000-4cbe-ba51-f6586269bb57