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MMF市場に流れ込むマネー

 雨。

 MMF市場にマネーが流れ込み、資産運用会社にとって手数料収入増の追い風を受けている。フィデリティやバンガード、チャールズ・シュワブなどは、1兆ドル以上の資金流入の恩恵を受けている。

 米国のMMF市場に対し、2023年は記録的な資金流入があった。アセットマネジメント業界にとって数十億ドルの手数料収入をもたらした。MMFはここ数年、むしろ儲からない商品の筆頭格であった。

 米国のマネーマーケットファンド、いわゆるMMFの供給者はフィデリティやバンガード、チャールズ・シュワブが大手である。2023年、各社合計の手数料収入は76億ドルにのぼった。資産総額は6.3兆ドルになる。

 この手数料収入は2022年よりも10億ドル多い。2021年比では35%増となる。リスクフリーで、5.5%の利回りがあがる商品を無視することはできない、と専門家は語る。

 この現象の背景には、個人投資家が高い利回りを求め、国債を安全資産だと考えていることがある。

 MMFは短期の国債に投資している。そして、プレーヤーもフィデリティやバンガードなど、大手金融会社に限られている。地銀の信用不安も背景にあり、銀行預金と利回りを競っている。

 MMF市場の安心も、資金流入を誘っている。短期の安全資産のリターンがあまりに低いため、多くの金融業者は手数料収入をあきらめざるを得なくなっている。ブラックロックの場合、全体で6億ドルの手数料収入を2020年から2022年の間に放棄した。

 平均的な手数料水準は13ベーシスである。データによると、投資家は2023年の1年間で、1.17兆ドルの資金を米国のMMF市場に投じた。全体の資産総額は6.35兆ドルに達した。これは11月末の数値である。

 これらの巨額の資金流入Fedによる積極的な利上げによるものである。2022年3月にほぼゼロ金利水準だった金利が5.25%以上になった。

 3月にシリコンバレー銀行が破綻すると、MMF市場への資金流入は加速した。

 では、これらの動きの「勝者」は誰なのか?フィデリティは米国のMMF市場において、1.26兆ドルの資金を保有している。JPモルガンも2番手に浮上した。バンガードは三番手である。つまり、上位の10大手マネーマネージャーが市場シェアの8割を牛耳っている。

 https://www.ft.com/content/5ff21d82-6aff-4598-bab5-da9da504fe35