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原油使用の節制へ、IEAの呼びかけ

 IEAの呼びかけ。ドライブの制限や航空機を使った旅行を控えるように、と。原油需要を抑制するためだ。

 IEAは加盟国に対し、原油需要を抑える緊急手段をとるように呼び掛けた。ロシアによるウクライナ侵攻によるものだ。ドライブの制限や航空旅行の制限を求める。

 IEAトップによる金曜日の警告によると、原油市場が危機的状況にあるため、必要な手段であるとしている。しかも、状況は一層悪化する可能性があるとしている。

 来月以降、ロシア産の原油輸出250万バレルほどが止まる可能性がある。戦争とロシア産原油のボイコットによる影響である。ロシアは世界最大の原油生産国の1つである。

 IEAは10ほどの原油需要抑制策を示した。今後4カ月間はこうした施策を続けることで、日量270万バレルの原油需要の抑制が必要になる。ロシアのウクライナ侵攻により、世界は過去数十年で最大の原油供給危機に陥るかもしれないと警告している。

 IEAの警告は加盟国、中でもエネルギー消費量の多い米国や日本、ドイツに向けられ、原油供給の途絶リスクを回避するよう求めている。

 10の提案は、高速道路のスピード制限に始まり、在宅勤務は3日までに、都市部の自動車使用制限、公共交通機関の利用推進などが含まれている。

 IEAは1970年代に創設された組織だが、今回のような大胆な需要抑制策を打ち出すことは非常に珍しい。

 国際指標原油であるブレント原油価格は一時、139ドルにまで上昇した。

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