英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ヒラリー氏の一撃

 晴れ。三連休は猛暑続きだった。
 トランプ大統領プーチン大統領との会談を前に、怒りを爆発させている。モラー特別検察官のことを魔女狩りだと非難している。
 トランプ大統領が前任者であるオバマ前大統領やモラー検察官による捜査に対し、ロシアとの関係を危うくするとして非難している。プーチン大統領への初めての公式訪問を数時間後に控えての発言である。
 2016年の大統領選に干渉したとして、トランプ大統領は改めてプーチン大統領との対決を求められている。ヘルシンキで月曜日遅くに首脳会談が開催される予定である。
 トランプ大統領はむしろ、オバマ前大統領がロシアの干渉に何も対策を講じなかったとして非難を強めている。
 トランプ氏とプーチン氏は月曜日朝にフィンランドに到着した。モスクワにおけるワールドカップ勝戦に出席した後だ。会談のテーマはシリア、ウクライナ、イラン問題から武器規制の問題まで広範囲にわたる。そして、議会議員からそうすべきでないと警告を受けているプーチン大統領との1対1の会談にも臨む。ベルギーと英国において、ドイツと英国首脳を激しく非難した後のことだ。
 トランプ氏のパフォーマンスはワシントンにおいて、トランプ氏がプーチン氏とともに大西洋の同盟国との関係を破壊しにかかっているのではないか、との観測を生んでいる。ヒラリー・クリントン氏はトランプ氏のロシアに対する姿勢をツイッター上で激しく非難している。「すばらしいワールドカップだった。プーチン氏と会談するトランプ大統領に質問がある。あなたはどのチームのためにプレイしているか知っているのか?」。痛烈な皮肉である。
 一方、ホワイトハウスは米ロ首脳会談に対する期待値を下げようと懸命である。サミットは首脳会談ではなく、単なる会合に過ぎないと述べている。
 モスクワにいる多くの人々は月曜日の首脳会談はロシアと西側諸国の関係を大胆に変える決定的なステップになるとみている。
 https://www.ft.com/content/70353a38-88c5-11e8-bf9e-8771d5404543 
 今回のトランプ大統領との会談は、プーチン氏が長らく待ち望んでいた機会である。
 2014年秋にまで時代をさかのぼる。当時、ウクライナ東部での戦争をめぐり、G20諸国がオーストリアに集まり、ロシアの大統領は西側首脳から厳しい歓迎を受けた。当時のカメラは、いじめられた学校の生徒のように、一人で昼食を食べているロシア大統領の姿をとらえている。
 ロシアの姿勢はその時からほとんど変わっていないにも関わらず、時は大きく変わった。
 https://www.economist.com/europe/2018/07/14/vladimir-putins-hopes-for-his-long-awaited-meeting-with-donald-trump