最後の手紙。FT記者による悲しい別れ。ロシアに住む自由主義者の人生は、浮き沈みを繰り返してきた。
ウクライナ侵攻以降、国際社会の関心はウクライナ人の悲惨さに向けられている。キエフやハリコフ、マリウポルの人々だ。およそ200万人の人々がウクライナ国外に逃げ出している。
しかし、プーチン氏はロシア国内の人々に対しても戦争を仕掛けている。すなわち、反プーチン派の人々だ。親西側的な人々は今回、壊滅的なダメージを受けた。
この記者がロシア人の友人から受け取った手紙には、「ロシアではもう、通常の生活を送る望みはなくなった」と書かれている。
モスクワでは、クレムリンがいずれ国内に戒厳令を引き、ロシアの国境を閉ざすという噂が出回っているという。フェイクニュースを流した者は15年の懲役刑に課せられる。
そして、もう一つの恐怖が、戦闘年齢に該当するすべての男性を徴兵し始めるということだ。息子を安全なジョージアやラトビア、イスタンブールへ送ろうという母親もいる。
別のロシア人ビジネスマンは破産を覚悟している。銀行に資産を差し押さえられ、債務を支払えなくなった。「私はすべてを失った。ゼロから始めないといけない」と嘆く。
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