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マリオポル、降伏を拒否

 ウクライナは、マリオポルに降伏を迫る最後通牒を拒否した。新たな外交的攻勢が始まっている中、モスクワ政府はマリオポルの降伏を呼びかけている。

 ウクライナ政府はロシアが求める降伏の要求を拒否した。同時に、プーチン氏率いる軍隊は不法に数千人の子供をロシアに連れ去っていると主張している。

 ウクライナ侵攻によりすでに1000万人の人々を住居を追われている。この中に2389人の子供たちの連れ去りが含まれているとしている。

 ロシア軍は月曜日の午前5時までに、マリオポルに降伏するよう呼びかけた。

 ロシアの侵略から26日が経過した。ロシア軍はウクライナの主要都市を支配しようと苦戦している。特に北部都市の抵抗が強い。

 同時に外交努力も継続されており、バイデン大統領はポーランドを報恩する予定である。アゾフ海に面したマリオポルは、ロシア軍の攻勢にさらされている。これに対し、ウクライナ防衛大臣は、マリオポルを守る英雄的な努力が、キエフオデッサなどの都市を守ることにつながると強調した。

 マリオポルの帰趨は、キエフとモスクワ両政府の和平交渉の重要なポイントとなりうる。なぜなら、ここはロシアが支援する独立勢力によってウクライナが支配している都市であるからだ。

 しかし、マリオポルはロシア軍の重爆撃により、がれきの都市と化しつつある。20万人の市民は閉じ込められたままである。電機もガスも水もなく、ほぼ零度に近い気温の中、閉じ込められている。

 ウクライナの地方政府スタッフは市民の避難を続けている。キエフへの圧力を強めるため、ショッピングセンターなどの爆撃をロシアは行っているという。

 https://www.ft.com/content/5cf1d56a-1474-482b-be7c-5f928155c4a6

 ISWによるロシア軍の評価。21日時点でロシア軍の進軍には進展がみられない。キエフの北西部や北東部を爆撃しているが、主要な攻撃作戦を行っていない。ハリコフなどの攻撃も行っていない。

 ロシア軍はむしろ防衛体制の再強化に努めている。ロジスティクスの問題を以前として解決できていない。しかし、マリオポルについてはゆっくりとながら、着実に前進し、市民のインフラを爆撃している。

 ウクライナによると、ロシアはベラルーシを参戦させるべく、挑発行動を続けているという。

 https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-offensive-campaign-assessment-march-21

 ウクライナ戦争は中東諸国で食料不足を引き起こしている。

 https://www.ft.com/content/b76d3414-4f11-4e46-9271-9309c06237df