英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

空前のM&Aブーム

 快晴。

 2021年のM&Aは史上最高を記録し、5.8兆ドルとなった。40年ぶりの水準という。理由は市場自体がM&Aブームに沸いていることと、刺激策が広がっていることだ。

 リフィニティブによると、世界におけるM&A合計額は5.8兆ドルとなった。2020年と比べて64%増えた。この増加幅は1990年代半ば以来の水準であり、コロナ危機前の2019年よりも大きい。

 こうしたM&Aブームはもちろんのことながら、投資銀行に記録的な手数料収入をもたらした。1570億ドルもの手数料となり、それにはM&Aアドバイスフィーだけで470億ドルにのぼる。

 今年の最大の取引は、ワーナーメディアによるライバル企業ディスカバリーの買収である。合併後の企業価値は1320億ドルにのぼる。

 企業は低金利環境の恩恵を存分に享受し、相対的に高い株価も追い風になった。

 プライベートエクイティグループやSPACもブームを後押しした。KKRはテレコムイタリアに対し、330億ドルの取引を持ち掛けた。プライベートエクイティAppleを上回ることはないだろうが、もはやそれに近いことができる存在になっている。

 一方、SPACは334の取引を実行した。

 https://www.ft.com/content/6dfdd78a-e229-4524-a400-144396524eb6