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COP26、失望の閉幕

 快晴。

 COP26。インドと中国の反対で石炭火力発電所の撤退時期が弱まった。ただ、各国政府は気候変動対策に向けた行動を加速することで約束した。しかし、グラスゴー協定では深い対立もあらわになり、それは解決できなかった。

 交渉の最後の最後になってインドと中国が週末の協議で介入した。石炭火力発電所化石燃料に対する補助金は終わらせる試みは弱められることになった。

 加盟国は石炭を「フェーズアウト」するのでなく、「フェーズダウン」すると表現をやわらげた。閉会間際の数時間、大臣らによる必死の交渉が繰り広げられた。インドと中国は共同で最後の段階で提案を行い、文言の修正を求めた。

 COP26のシャルマ委員長は最後の語句の修正について、謝罪した。議論を終えるにあたって、シャルマ委員長は感情的な表情を見せた。「深い失望を理解しているが、同時に出席者が記憶しているように、この案を守ることは死活的に重要だ」と述べた。

 今回のCOP26ではそれ以外の重要な論点については合意に達することができた。各国は排出量を報告することになり、炭素市場のルールも定める。

 COPの合意事項の中に化石燃料のことが含まれるのは初めてのことだ。しかし、インドと中国の押し戻しが認められたことは、失望を招いた。南アフリカボリビア、イランも中国などに賛成した。これに対し、スイスは早速失望を表明した。

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