英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

予想以上のインフレ率

 曇り。

 アメリカのインフレ率が予想以上に上昇している。Fedにとっては正念場となっている。

 6月の消費者物価指数は総合で前年比5.4%の上昇となった。さらなる上昇のリスクがあるのか、議論が続いている。

 米国の消費者物価指数の上昇ペースが6月、予想以上に加速した。Fed内やホワイトハウスでは、高いインフレ率が一時的なものなのかどうか確認している。

 6月の消費者物価指数は前年比で5.4%の上昇となった。これは2008年8月以来の水準である。5月の5%の実績を超えることはもちろん、エコノミストの事前見通しの4.9%を超えている。

 価格変動の激しい食品やエネルギーを除いた、いわゆる「コア」指数は4.5%の上昇となった。これは5月の3.8%より上昇幅が加速した。

 投資家やエコノミスト、政策担当者らは今後公表されるインフレデータを詳細に精査する予定だ。そして、物価上昇に火が付くリスクについて激しい議論がかわされるとみられる。

 価格が上昇したのは、旅行関連の支出である。半導体不足が響き、中古車価格も急上昇している。消費者物価上昇の要因として3分の1は、中古車価格の上昇である。

 これに対し、Fedは価格上昇は一時的であるとしている。コロナ関連のロックダウンが緩和され、供給が戻ってくれば、解消されるという意味だ。

 6月、Fedの幹部らは今年のインフレ見通しを3%上昇と見込んだ。しかし、火曜日に出た消費者物価指数の予想以上の伸びは、こうした中央銀行の考えに再考を迫るものだ。資産購入の縮小は以前よりも早まる可能性がある。

 今週水曜日と木曜日、パウエル議長は議会証言に臨む。8月に行われるジャクソンホール会合も、注目である。

 これに対し、共和党議員は批判を浴びせている。バイデン政権による巨額の財政支出政策が経済を過熱させ、危険にさらしているというものだ。

 https://www.ft.com/content/234a9b90-e4f6-4b59-9e39-c6e34ac78276

 消費者物価指数の上昇を受け、ドルは上昇。株価もビッグテック中心に上昇した。

 https://www.ft.com/content/3a14dd44-0af9-4c51-8b6d-6bcd2612849b