英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

コロンビア動乱

 晴れ。

 コロンビア第3の都市、カリで反政府活動が活発になっている。抜本的な変革を求め、人々が抗議活動を行っているのだ。

 ここ数週間、反政府活動に携わっていた人々が殺害された。大半が25歳以下であった。というのも、コロンビアは過去1カ月のうちに暴力の波にさらされている。発端は税制改革に対する抗議活動だったが、それがより過激な要求に代わり、国の経済モデル自体を変革せよとの要求に変わった。

 抗議に参加した人々は警察の残虐さや不平等、汚職、機会の喪失などについて怒りを募らせている。Duque政権への憎しみがあることは明らかだ。

 コロンビア全体では58人が殺害され、そのうち31人はカリで起きた。仮は230万人がくらす南西部の都市である。そこで、カリでは政府への不満の中心地になっている。

 カリがそうした動きを始めた理由のもう一つの説明が麻薬取引である。カリカルテルは1990年代にコカイン取引の中心であり、武装された犯罪組織が活発に活動している。カリの殺人率は高く、10万人あたり48人に達する。これは首都のボゴタメデジンよりも高い。それゆえ、カリはコロンビアの「殺人都市」と呼ばれている。

 https://www.ft.com/content/0831a237-1611-4e31-8438-b1a85b898102

 金曜日の米国株は上昇。過去にインフレ率が上昇したときの経験を投資家は思い出している。最新のインフレ指標をどう評価するかである。

 S&P500指数は歴史的水準に上昇している。Fedがインフレ指標にみているコアPCEは4月に3.1%となった。1992年以来の高い水準である。事前予想では2.9%だったので、予想以上の上昇となった。

 市場の予測はこの数字周辺に固まった。その結果、市場は7月から9月にかけてのCPIを注視している。この4月の数字が一時的な上昇なのかどうか、見極めるためだ。

 こうした動きに対し、Fedのパウエル議長や幹部らは、消費者物価指数の上昇は一時的なものであると述べている。昨年の同時期はコロナ影響があり、前年比較で高めに出るためだ。しかし、幾人かの政策担当者は徐々に資産買い取りを縮小させる議論を始めたと述べた。Fedとしては先取りして資産買い取り規模を縮小することはない、と市場に納得させなければならない。

 ただ、物価上昇品目は供給制約のある財から労働集約的なサービス部門に及び始めており、徐々にインフレ圧力が高まっている気配が出ている。

 https://www.ft.com/content/249da524-6c61-4d19-876f-718d29065204