晴れ。
プライベートエクイティの取引が金融危機後としては最高を記録した。資金調達コストが低いことと、大量の資金が流入していることを受け、2019年は3年目となる成長を果たした。
ディールメイキングは今年、金融危機後の最高値を更新した。世界のバイアウト取引は4780億ドルを記録。2018年の4600億ドルを更新した。この金額は2007年以降としては最高値である。
より高いリターンを求める年金基金などの投資家からの資金が大量に流入し、バイアウトグループはディールに貪欲に挑んだ。より大規模で、より複雑な取引を好む傾向があった。
買収価格のマルチプルは高騰し、良い資産には競合も多かった。
今年の目がディールは、ブラックストーンによる6月のGLPの米国資産の買収だ。これは187億ドルにのぼった。米国による非公開企業の不動産取引としては過去最大である。
アポロやブラックストーン、KKRなどの株価は高値を更新した。これら企業はパートナーシップ制度から株式会社に組織を変更した。カーライルも2020年1月1日をもって、会社組織に変更する。
一方、スウェーデンのPEであるEQTは、世界最大のPE企業になる。
バイアウトグループは、いわゆるドライパウダーと呼ばれる歴史的な規模の資金を抱えている。
2020年は忙しい年になりそうだ。一つはティッセンクルップのエレベータービジネスが標的の一つになっている。これは200億ドル規模とされ、実現すれば欧州で過去最大規模の取引の一つになるとされている。
上場企業の非公開化の動きに絡み、PEがかかわっていくことも予想されている。
https://www.ft.com/content/6fee67b0-2a9b-11ea-bc77-65e4aa615551