英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ジョンソン敗北

 曇り。

 議会の解散をちらつかせて、交渉なきブレグジットに突き進もうとしていたイギリスのジョンソン首相に、反対派がノーを突き付けた。首相の敗北である。

 保守党内の反対派がジョンソン首相の提案する案を否決したのだ。21人の保守党議員が自らの政治的キャリアを犠牲にして反対にまわった。首相案は328対301で否決された。

 事前に想定されていたよりも重い敗北であり、次はジョンソン首相が総選挙に打って出るかが注目される。

 今回は保守党内の一部が労働党や他の野党と組んでジョンソン首相を敗北に追い込んだ。ハモンド氏らの反対派は更迭され、次の総選挙では保守党候補として立候補することはできない。

 反対派を保守党から追い出した結果、悪い感情が渦巻き、毒が党内を回っているかのようだ。ジョンソン首相は、ノーディールブレグジットを禁止する法案を支持するのは、労働党のコービン氏に降伏する法案にサインするようなものだ、と述べた。

 火曜日夜の投票は、反ノーディール派が議会を支配していることを印象づけた。法案は今度は上院に付託される。

 https://www.ft.com/content/75f7a066-ce72-11e9-99a4-b5ded7a7fe3f

 米国債も日本やドイツのように、マイナス領域入りするのだろうか。

 以前であれば考えられなかったような見通しを米国の投資家は読み始めている。10年ものの米国債がゼロに向かっているのだ。

 およそ17兆㌦の国債がマイナス金利をつける世界にあって、米国債は少しでも高いリターンを求める投資家の逃避先になっていた。ドイツ国債はマイナス0.7%。日本の10年国債はマイナス0.27%をつけている。その文脈でいくと、1.5%のプラスの金利をつける米国債は魅力的に映る。

 しかし、およそ1カ月前には、この金利は2%あった。1カ月で50ベーシスも変化することは、投資家を驚かせた。投資家の中には、ゼロ金利もありうる、とみる人も登場している。

 https://www.ft.com/content/2bcac0e8-cb63-11e9-a1f4-3669401ba76f