5月の雇用統計が発表された。新規雇用者数は7.5万人の増加。利下げ論議が加速することになりそうだ。
エコノミストらによる事前予想では18.5万人の増加がコンセンサスであった。3月と4月の発表も下方修正された。予想されているよりも、年率の賃金上昇率もゆっくりとしたものになった。
失業率は3.6%と変わらなかった。1969年以降でもっとも低い水準である。しかし、失望させるような雇用統計のデータにより、貿易戦争などにより米国経済はモメンタムを失いつつあるのではないか、という懸念は消えていない。
パウウェル議長をはじめ、Fed幹部らは、もし世界経済の見通しが悪化すれば、利下げの意向を示唆し始めている。今回の雇用統計の結果を受け、今年夏の利下げの可能性が高まったとアナリストらはみている。
今回の発表により、2019年平均の月間新規雇用者数は16.4万人であることが判明した。2018年のそれは22.3万人であり、減速している。
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