英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

イエレン会見

 曇。梅雨入りというのに今年は雨が少ない。
 予想通りと言うべきか、FRBが今年2回目の利上げに踏み切った。バランスシートの縮小も今年開始するという。経済が予想通りに推移するのであれば、年内にもう一回利上げに踏み切るという。これまた想定の範囲内の答えである。
 バランスシートの縮小計画は非常に詳細な計画を説明した。
 この動きは、中央銀行が前例のない刺激策を縮小しても、経済が耐えられるか、最新のテストとなる。
 水曜日の記者会見において、イエレン議長は「経済は非常にうまくいっており、力強さを見せている」と述べた。
 今回の利上げでベンチマークとなる政策金利は1から1・25%の間となる。
 今回の動きは事前に予想されたものだったため、マーケットはほとんど変化がなかった。ダウ指数は46ポイントの上昇。
 イエレン議長の任期は14年初めにスタートしたが、Fed米国債モーゲージ証券の購入を減速した頃だ。14年10月にバランスシートの拡大を止め、償還する債券を再投資するにとどめていた。
 水曜日に公表されたバランスシート縮小策は、満期のきた債券を毎月少しずつ減らしていくことだ。米国債モーゲージ証券合計で毎月10億ドルずつ再投資をしない。そして、四半期ごとにこの額を増大させていく。そして、減額の最大幅は50億ドルとした。
 もし経済がFEBの見込む通りに推移するのであれば、この縮小開始は比較的早いという。具体的には9月か10が想定されているようだ。
 バランスシート縮小によって、長期金利の上昇が見込まれる。バランスシート縮小策については、FOMCの参加者が全員賛成した。5月の会合では、インフレと雇用について参加者はそれぞれ異なるシグナルを送っていた。
 https://www.wsj.com/articles/fed-raises-rates-sets-out-plan-to-shrink-asset-holdings-beginning-this-year-1497463322
 今後の金融政策運営の気がかりは、インフレ率の低さである。利上げを続ける場合の逆風になる可能性がある。
 水曜日の会見で、インフレ率の弱さは一時的なものだとしたが、それは本当か。
 先月の消費者物価は低下した。ガソリン価格の低下によるものだ。食料とエネルギーを除いたコアインフレ率は、1・7%の上昇にとどまった。
 https://www.wsj.com/articles/isnt-that-awkward-the-fed-moves-one-way-inflation-another-1497462012