英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

バランスシート縮小戦略

 せっかくの週末だが雨。
FRBは、バランスシート縮小計画について準備万端である。現在急浮上している戦略によると、中央銀行は今年2回利上げした後、一時的に利上げをストップする。今年後半には4・5兆ドルあるポートフォリオを縮小していく。金融システムに蓄積された刺激用の蓄積を抜いていく。
 この戦略がうまくいくかは、市場が期待通りに動くかにかかっている。そして、イエレン議長が政策担当者の間でコンセンサスをつくれるかどうかにかかっている。今のところ具体的な決定はまだなされていない。
 金曜日に、インフレ率が目標とする2%を2月に上回ったというニュースが飛び込んできた。
 https://www.wsj.com/articles/federal-reserve-readies-plan-for-balance-sheet-1491000013
 米国の消費者物価指数は2月に2%を上回った。過去5年間で初めてのことだ。金曜日に発表されたPCEインフレ率は2・1%だった。2012年3月以来の数字である。
 これは経済が健康であるシグナルだ。過剰設備や高い失業率の問題は解決されつつある。
 食料とエネルギーを除いた、いわゆるコアコア指標でも2%に近づいている。2014年中盤に始まった原油価格の急速が下落トレンドは一時的なショックであることがはっきりした。そして、グローバル経済の根本的な弱さを示すサインではないことを示している。BNPパリバエコノミストは、ダウンサイドリスクは減退した、と述べている。
 しかし、インフレ率は2%を越えて、さらに上昇するとは見込まれていない。イエレン議長は3月の記者会見において、今後数年は2%近辺でインフレ率(総合)は安定する、と述べている。
 https://www.wsj.com/articles/consumer-inflation-tops-feds-target-for-first-time-in-nearly-5-years-1490963507