英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ドル、長期金利、インフレ期待

 IMFブログより。米国のポリシーミックスの変更について、世界にとってプラス面とリスクを考察している。
 今回、過去10年間で2回目となる利上げにFedが踏み切ったことは、世界最大の経済が回復軌道にのっている健全な兆候を示したという意味で喜ばしい。
 今回の利上げはサプライズではなく、サプライズだったのはここ数週間のマーケットの変化だ。とくに驚くべきは米国の長期金利とドル、市場ベースのインフレ期待の上昇である。時間が経過すれば、この進展が新たなトレンドなのか否か、はっきりするだろう。しかし、もっとも可能性が高いのは、大統領選挙が米国の政策レジームをシフトさせ、米国内外で将来にわたる価格や経済活動を変化させたことだ。
 まず、長期金利について。2016年初から金利水準はとくに低かった。世界経済の見通しについて議論すると、低成長やデフレのリスクが強調された。とくに、セキュラー・スタグネーションの議論は目立った。
 しかし、長期の名目金利は、Fed政策金利の将来見通しに大きく左右される。そして政策金利は、米国におけるインフレ圧力と経済の強さ次第である。それゆえ、選挙後、長期金利がなぜ大きく上昇に転じたのか議論になる。
 共和党は議会両院で多数派となった。議会における共和党は長年、所得税法人税は低いほうがよいと主張してきた。
 https://blog-imfdirect.imf.org/2016/12/20/a-shifting-u-s-policy-mix-global-rewards-and-risks/