英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

イランの新石油開発スキーム

 今日も晴れ。
 WSJやFTのような経済専門紙であっても、最近政治ニュースが増えているような気がする。経済問題が後景に退き、紛争や戦争が大きな問題になっている証拠だろう。
 ロシアによるトルコ制裁について。プーチン大統領が最終承認した。トルコからの一定の商品の輸入を禁止するが、その中身は特定されていない。また、一定のタイプの仕事やサービスをロシア領内で提供することも制限される。ロシアの法人がトルコ人労働者を雇用することも制限されるという。これにより、特に建設部門に一定の影響がでるとみられる。
 http://www.wsj.com/articles/russian-president-vladimir-putin-calls-for-sanctions-against-turkey-1448736083
 トルコではクルド人の人権擁護派の49歳の弁護士が射殺されているのが見つかった。トルコ南東部のクルド人地区で続いている暴力行為に対し、反対していた著名弁護士だ。
 誰が実行犯かわかっていないが、クルドの政治家たちは計画的な犯行だと信じている。
 エルドガン大統領は即座に弁護士の射殺を非難し、冷静に対応するように呼びかけた。捜査当局が襲撃について調査を始めた。
 http://www.wsj.com/articles/top-kurdish-human-rights-lawyer-shot-dead-in-turkey-1448740670
 ブラックフライデーのショッピング事情。米国の消費者は店舗ではなく、オンラインで買い物をするようになっているという。ただ、依然として多くの人々は買い物のために店舗をまわっている。
 ノースカロライナからロスアンジェルスまでのショッピング事情をみると、過去より明らかに買い物客は減っているという。ただ、木曜日にすでに店を開けているため、金曜日の朝に買い物に出る必要がないという事情も影響している。
 http://www.wsj.com/articles/black-friday-shoppingwith-thinner-crowds-1448639398
 核問題で欧米諸国と合意したイランが、新たな石油・天然ガス開発契約のフレームワークを示した。国際石油企業(による投資)を呼び戻す狙いだ。原油価格の変動に連動するより柔軟な条件を示し、金融上魅力的な条件に仕立て上げている。
 このほど2日間の会議がテヘランで開催され、欧州とアジアの主要企業が参加した。
 過去20年にわたって続いてきた「バイバック」システムが終わった。このシステムのもとでは、外国企業は埋蔵量を確保することやエクイティの権利を得ることはできなかった。新システムでは、埋蔵量の一部を外国企業が自分のものとすることができる。
 イランの石油生産量は現在日量100万バレルまで落ち込んでいるが、これを2020年までに500万バレルまで引き上げたい考えだ。
 気になるのは、米国企業の参加がなかったこと。来年2月にロンドンで開かれるコンファレンスに米国企業が参加すれば、様相は変わる。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/b2f6bf58-95b2-11e5-95c7-d47aa298f769.html#axzz3smRGxXnV