英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ドイツの貿易黒字

 曇り。今日から数日間は雨模様。
 ドイツの貿易黒字が問題視され始めている。バーナンキ前議長のブログより。「総需要が不足する低成長の世界において、ドイツの貿易黒字は問題である」と。
 近くG20などの会合がワシントンで開催される。バーナンキ氏が議長時代、こうした国際会議のテーマのひとつはグローバルインバランスだった。とくに、為替を割安に維持していた中国の貿易黒字が激しい批判の対象になったものだという。
 しかし、近年中国に代わって貿易黒字大国に躍り出たのがドイツだ。
 2014年の貿易黒字額は2500億ドル。GDP比で7パーセントにのぼる。ちなみに日本の貿易赤字は2014年で約10兆円。GDP比2パーセントである。
 なぜドイツの貿易黒字はそれほど大きいのだろうか。理由は2つある。一つはユーロという通貨が、ドイツ経済の実力(賃金や生産コスト)から見て、あまりに割安であることだ。もう一つ、ドイツ政府による政策、たとえば緊縮財政が貿易黒字を後押ししている点も無視できない。
 しかし、バーナンキ氏の処方箋では、ドイツが貿易黒字を解消するために、一例として3つほど処方箋があると説く。インフラなど公共投資の拡大や賃上げである。
 http://www.brookings.edu/blogs/ben-bernanke/posts/2015/04/03-germany-trade-surplus-problem?rssid=Ben+Bernanke
 TimDuy教授。3月の雇用統計の数字をみて、経済は屈折点を迎えているのではないかという。3ヶ月移動平均と12ヶ月移動平均の折れ線グラフが交差し、チャート的には転換点を示している。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2015/04/fed-watch-air-pocket.html