これも興味深い。
欧州統合を考える場合、文化の違いに思いをいたすことが多い。文化の違いを説明するのに、住宅価格を使って説明するユニークな手法がある。
以下の小論はその試みを紹介したものだ。
具体的にはドイツとオランダの住宅価格の動きを比較したものだ。1985年から2013年にかけて、ドイツの住宅価格は隣接諸国と比べて動きは緩慢だった。オランダの住宅価格は1985年から2008年の間に、3倍になった。
この価格の違いがなぜ生じたのか、いくつか理由がある。一つは、ドイツの住宅供給がオランダと比べてより柔軟であることだ。ドイツの賃貸住宅市場がより発展しているこもある。
大きいのは、オランダでは住宅ローンの金利支払いが税控除になっていることだ。このことが、ドイツに住んでいながら、オランダで働くオランダ人(複雑な設定である)の行動に影響を与える(しかも、そうした人数がそれほど多いのか、よく分からない)。
こうした人々の行動を裏付ける材料として、国境付近の住宅価格の推移を調べている。
http://www.economist.com/blogs/freeexchange/2014/11/house-prices-border