英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

変心IMF

 ソブリン危機に対して、強硬な財政再建計画を推奨することで知られるIMFが、あまりに激しい緊縮財政は経済を一層悪化させる、と述べている。従来からの微妙な路線変更なのだろうか。
 先日のWEO発表の場で、IMFチーフエコノミストのブランシャール氏が述べた。専門家たちが従来考えていたよりも、増税や歳出カットが経済成長に及ぼす悪影響の度合が高いのではないか、と指摘している。
 焦点になるのは、財政の乗数効果の数値。従来は0・6程度と考えられていたが、実際には0・9か1.7程度だという。
 ただ、具体的な政策実行にあたっては、経済が完全失業にあるか、あるいはいつ、どんなタイミングで経済刺激策を実行するか、詳細な検討が必要になる。乗数も経済の状態によって変化しうる。
 http://www.washingtonpost.com/blogs/ezra-klein/wp/2012/10/12/imf-austerity-is-much-worse-for-the-economy-than-we-thought/?wprss=rss_ezra-klein
 FTのChris Giles記者による、このテーマについての考察。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/85a0c6c2-1476-11e2-8cf2-00144feabdc0.html#axzz28w3Qy7Jf