英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

未踏の領域、日本の公的債務

 曇り。
 もし政策的な約束を果たせなければ、経済回復がとん挫しうる、とIMFが警告している。どういう政策を打つのか、という手段は公表されたが、問題は着実な実行ということになる。たとえば、ECBのOMTも、もし使われなければ、市場はOMTに信頼性はないと判断し、周縁国金利は急騰することになろう。
 IMFのコミュニケでは、米国の財政の崖への対応とともに、日本に中期的な財政再建への取り組みを求めた。
 欧州債務危機や米国の財政の崖もさることながら、少し日本財政の危機的な状況に目が向き始めた気がする。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/9a4519ca-1525-11e2-a267-00144feabdc0.html#axzz29EJMN9Lz
 OECDは、日本の公的債務の水準が未踏の領域に入ったと警告している。日本銀行の超金融緩和によって、財政赤字のコストが認識されなくなってしまっている。将来の財政政策をとる余地も結果的に狭めてしまっている。
 仮に目標とするインフレ率を達成した暁には、金利も上昇し、これだけ巨額の公的債務を抱えるコストが顕在化し、問題化する危険性がある。
 政策目標であるデフレ脱却が、即「日本経済の死亡宣告」という手詰まり状況に陥っていることは、十分認識されているが、抜け出す道がない。何ともGloomyな未来予想図である。
 日本経済がこのような苦境から脱するには、一層の増税や移民を検討する必要があるとグリア事務総長が指摘している。
 http://online.wsj.com/article/SB10000872396390444799904578051770295308646.html?mod=WSJASIA_hpp_LEFTTopWhatNews