英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

QE3気運の後退

 アトランタ連銀のロックハート総裁が講演した。「there is a risk to monetary policy being employed too aggressively and without effect to address economic problems」と述べ、現状の金融政策スタンスを適切だとした。また、9月のFOMCにおける態度は未定だとしている。QE3はいまだ決まっていないようだ。
 http://blogs.wsj.com/economics/2012/08/21/lockharts-outlook-suggests-qe3-isnt-a-done-deal/
 Tim Duy氏は、ロックハート講演をみて、QE3気運は後退していると評価している。
 米国の金融政策を方向付けるのはハト派でもタカ派でもなく、中間派。その意味でロックハート総裁の講演が注目される。ロックハート総裁はバーナンキ議長の「monetary policy is not a panacea」という発言を引いて、追加緩和期待を鎮めようとしている。
 米国経済の認識について、ロックハート総裁は決して上向いているとの確信を持っていない。依然「muddling along」、だらだらの状態が続いている。しかし、このだらだらが追加金融緩和を正当化するわけでは必ずしもない。むしろ、現状のだらだらは、金融政策で対処できる範疇を超えているとみている節がある。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2012/08/fed-watch-chances-of-qe3-diminishing.html