英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

QE3は効果があるか

 抜けるような青空が広がっている。秋晴れの良い天気だ。
 先週のダウ株価指数は6.4%下落、リーマンショック後の2008年10月以来の下げ幅を記録した。政策当局者がこの危機をうまくマネージできないのではないかとの不安が広がっている。
 http://www.bloomberg.com/news/2011-09-23/dow-average-declines-most-since-october-2008-on-economic-growth-concerns.html
 NYFedのダドリー総裁のコメント。Calculated Riskより。
 http://www.calculatedriskblog.com/2011/09/ny-feds-dudley-financial-stability-and.html
 金融政策についての論考。2012年の大統領選を控え、政治的な圧力の高まりが予想される。Fedとしては行動がとりにくくなっている。また、金融政策を担うのはFedのみでなく、財務省も可能だ。
 また、Fedのオペレーションを通じて金利に働きかけ、さらに経済を刺激するチャネルはそれほど重要でも強力でもない。
 http://www.economist.com/blogs/freeexchange/2011/09/monetary-policy-6
 関連するコロンビア大学のウッドフォード教授の寄稿。ジャクソンホール講演後に出された。
 量的緩和(QE)の経済学的な根拠は薄弱(flimsy)だという。現在議論されているQEは、Fedのバランスシートの構成を変えるという話であり、Fedの準備預金を増やすという議論になっていない。09年のQE1は、機能不全に陥っていたMBS市場を回復させるのに役立ったが、昨年11月からのQE2で購入された米国債が、MBS同様に流動性をなくしていたわけではない。
 また、QE3をやってみる価値はあるという議論に対して、ウッドフォード教授は政治家に行動をとらない言い訳を与える、として「害がある」と結論づけている。http://www.ft.com/intl/cms/s/0/aa41c0f2-ce78-11e0-b755-00144feabdc0.html#axzz1YZmC7k6F