英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

アイルランドの銀行救済

 台風一過、涼しいが、風はまだ強い。昨日は東京も含め、各地で大雨被害が続出したが、秋到来か。88回目。

 FT電子版トップはゴールドマンが英国で巨額の罰金を課されようとしているという話。金額は2000万ポンド。
 http://www.ft.com/cms/s/0/59277120-bb74-11df-a136-00144feab49a.html
 米国のSECとは7月に5.5億ドルの和解金で決着したが、再びゴールドマンへの注目が高まりそうだ。英国で過去最大の罰金は、3ヶ月前にJPモルガンチェースに課された3330万ポンド。顧客資金を分別管理しなかった点が違法とされた。
 水曜日には、プライベート・エクイティのKKRが、ゴールドマンのプロップトレーディング部隊メンバーと移籍話(early talks)をしていると報じられた。
 英国における罰金が、ゴールドマンの何の行為について課せられるのか明らかでないが、米国で問題とされたアバカス関連とは異なるようだ。

 マーケット概況。
 http://www.ft.com/cms/s/0/9ebb052e-ba4a-11df-8e5c-00144feab49a.html
 欧州の銀行セクター、ソブリンへのリスク懸念、そして米国経済の先行き不安から、上値は限定的だった。ECBが周縁国国債の買取額を増やしているとの報道も。昨日は日銀による為替介入が始まる、との噂が流れたようだ。
 ポルトガル国債の入札10億ユーロは、予想より応札は活発だった。Fedのベージュブックが公表され、ニューヨークやシカゴなどで経済が減速している兆候が見られると報告された。ギリシャ国民銀行が、28億ユーロの資金調達を必要としていると報じられたことも、欧州銀行セクターに対する不安を裏打ちした。

 アイルランドの話題。
 http://www.ft.com/cms/s/0/6f89fe62-bb45-11df-b3f4-00144feab49a.html
 アイルランド政府が、アングロ・アイリッシュ銀行を救済しようとしているというニュース。同銀行の問題のある不動産融資を、銀行の預金から切り離す。ECBが国債買い増しに動く、というニュースの流れた同じ日の出来事だ。今週、ECBはギリシャポルトガルアイルランド国債を1〜3億ユーロ購入した。アングロ・アイリッシュ銀行の預金勘定は切り離され、いわゆるファンディング銀行に移される。