英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ヨーロッパの食料品価格高騰

 晴れ。

 欧州では食品の物価高が続いている。政治家は価格の上限制の導入を進めている。過去50年間でもっとも厳しい食品コストをめぐる戦いに政府も小売り業者も巻き込まれている。

 エネルギー価格は物価押し上げ圧力としては弱まっているにも関わらず、食品のコストの伸びは上昇を続けている。その結果、公的な怒りを鎮めようと、ますます通常とは異なる、政治家による市場介入を引き起こししている。

 EUにおける食品価格は4月までの4か月間で16.6%も上昇した。総合インフレ率が8.1%の上昇であるのと比べると、ずっと大きい。ミルクは25%、砂糖は54%も上昇しているのに対し、卵の価格は22.7%も上昇した。

 物価上昇の衝撃が大きいのは中欧や東欧諸国である。とくにハンガリークロアチアでは、物価上昇に脆弱な世帯に対し、生活必需品のコストに価格上限を導入すべく動いている。

 しかし、物価上昇に上限を設ける一方、スーパー側は購入量を制限し始めた。スペインは食品への消費税を引き下げた。

 小売業者への圧力の背景には、農産物のコストが過去1年間で急激に下落したせいだ。

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