英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

続くインフレへの警戒感

 雨。

 Fedの新任幹部のクック理事、それにウォーラー理事が相次いで講演し、さらなる利上げを支持する発言を行った。インフレへの警戒感が続いている。Fedが利上げを休止するのではないかという観測を退けた。

 木曜日、Fedの幹部が相次いで講演を行った。クック理事は初めての講演となる。理事はインフレは直近の、かつ長期的にも脅威であると述べたうえで、Fedにとってインフレの心理を押しとどめることは死活的に重要であると述べた。

 さらに、現在の米国経済は労働市場の需要が力強く、インフレは我々の目標を上回って推移していると述べた。そして、リスクマネジメント手法がインフレ抑止に重要であるという。理事はピーターソン研究所の講演でこのように述べた。

 ウォーラー理事も同時に講演を行った。直近のデータをみると、インフレはFOMCの掲げる目標とほど遠く、急速に低下する見込みはなさそうだという。今後、データが追加して集まってくるが、彼自身の考えによると、インフレの動向に変化はなさそうで、その動向に変化が出るまでは利上げ路線を続けるべきだ、と述べた。

 ケンタッキー大学主催のイベントで講演した。

 金融市場は世界経済の成長見通しの鈍化とストレスの兆候を消化すべく、苦労している。投資家やエコノミストの中には、Fedが金融引き締めを再考するのではないかとみる人もいる。

 11月のFOMCの焦点は4回連続の利上げとなるかどうかだ。もしそうなれば、FFレートは3.75~4%となる。多くの参加者は年末の金利は4.4%に到達し、2023年初めには4.6%になるとみている。

 11月のFOMCの決定を決める、大きな要素となるのが金曜発表の雇用データだ。来週にはインフレ関連の統計が公表される。

 https://www.ft.com/content/7192f304-5d6b-41bf-b727-8801e79729a1