英字紙ウォッチング

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ロシア軍の戦争犯罪

 雨。

 EUはロシアに対し、より強力な制裁を科すことを準備している。キエフ近郊で明らかな虐殺が行われていたことが判明したためだ。路上に放置された遺体のイメージが拡散し、西側諸国による非難の声が高まっている。

 キエフ近郊からロシア軍が撤退した後、大量殺人の証拠が次々と明らかになっている。EUのミシェル議長は、キエフ近郊のブカにおける虐殺をみて、追加制裁を検討していると明らかにした。

 ブカはキエフ中心部から北西に25キロほど離れた町である。ロシア軍による残虐行為にショックを受けた、とミシェル議長は日曜日にツイッターでつぶやいた。国際法廷で裁くべく、必要な証拠を収集しているNGOなどに協力すると述べた。

 EUでは水曜日にも新たな制裁措置について話し合う予定だ。

 ウクライナの市民に対するロシア軍の戦争犯罪が明らかになった。モスクワ政府は戦闘の場所を東部地区に移しており、ここでの悲惨な行為が懸念される。

 ウクライナの外務副大臣によると、ブカに入った軍から、多くの市民が撃ち殺されているとの報告があがっているという。幾人かの犠牲者は手を縛られていたという。ロシア軍の残虐さは限度がない。ウクライナ軍が到着する前に、ロシア軍は多くの市民を可能な限り殺害した。言葉もない、という。

 ブカの写真について、フランスのマクロン大統領も耐えられない、とツイッターでつぶいやいた。ドイツのショルツ首相も同様のことを表明した。

 フランスの外務大臣はありうる限り、最強の経済制裁をロシアに課すべきだと主張している。

 ロシアのエネルギー輸出に対する制裁は、より幅広くなる。ロシアのガスへの依存度の高いイタリアは、ロシア産原油とガスの禁輸を主張している。ロシア産原油を購入することは、戦争犯罪に資金を供与するとみなされる、とリトアニア外務大臣は主張している。

 https://www.ft.com/content/84b82726-d4d0-446c-a409-f61037686315

 大虐殺の報告がウクライナで次から次へとあがっている。戦争の犠牲というのがはっきりしつつある。日曜日になり、世界の首脳たちはロシアに対する怒りを募らせている。

 ロシア産ガスの締め出しを検討している。

 フランスのマクロン大統領は、「ロシア政府はこの犯罪に対し、答える必要がある」と述べた。ポーランドの首相は、これはジェノサイドだ、と明言した。

 現在、ロシア軍に対する注目は、彼らがいま何をしているかというよりも、彼らがいた場所でロシア軍が何をしていたかに焦点が当たっている。

 死体はあまりに多く、教会の外に大規模な墓を掘っている。NYTなどの取材チームが現地入りしたが、後ろ手に縛られて撃ち殺されている市民を見つけたという。

 https://www.nytimes.com/live/2022/04/03/world/ukraine-russia-war