快晴。
TPGキャピタルがIPOを準備している。創業者のBonderman氏は79歳。この秋、TPGの上場に向けた準備を進めている。
AUMは1090億ドルにのぼる巨大バイアウトファームだ。長らく待望されていたIPOはブラックストーンやアポロ、KKR、カーライルなどに続き、公開市場にデビューする。1990年代から2000年代にかけて、4兆ドルのオルタナティブ資産市場をつくった。
草創期において、複雑な企業再生やカーブアウトについての先見の明があった。
TPGの上場規模は過去10年間の上場市場で最大になる見込みだ。
TPGはBonderman氏の後継を検討している。Bonderman氏の成功はある意味偶然ともみなされている。彼がテキサス拠点のTPGを創設したのは1992年のことだ。この当時ですでに50歳になっており、警備員なども経験していた。
1992年にはコンチネンタル航空を経営破綻から救って、およそ640万ドルを投資し、7億ドルのリターンを得た。この年にTPGを創設。2000年代の半ばには業界の大手にのし上がった。
その後も未公開企業の地位を貫いていた。その間、破滅的な投資もあった。テキサス電力会社やシーザースエンターテインメントへの投資だ。両社とも経営破綻してしまった。
2008年の金融危機の時にはワシントンミューチュアル銀行に投資し、わずか数カ月で無価値となってしまった。そのタイミングでファンドレイズしたが、そのリターンは年率で10%にも満たなかった。KKRやアポロなど、ライバルPEに劣るリターンだった。
現在の資産運用規模はブラックストーンより小さいが、テクノロジーやヘルスケア、持続可能投資など、得意分野に特化したものだ。
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