雨。
米国の実質金利が記録的な低水準となった。世界経済の見通しについて重大な示唆を与えている。
米国の10年国債の実質金利は月曜日にマイナスとなった。世界経済の見通しに対する不安が高まっている。株式市場の売りがアジアの投資家に波及し、国債への需要が高まったためだ。
ユーロ圏の実質金利もマイナス圏で推移した。1.65%のマイナスである。
実質金利のマイナスかは年金基金やほかの長期投資家に大きな問題を投げかけることになる。同時に株価は非常に高いバリエーションで推移している。
実質金利マイナスの影響の1つは、ほかのアセットクラスに幅広く影響が及ぶことだ。債券投資と比べてそうした資産の魅力が高まることになる。昨年の場合、投資家は実質金利マイナスによって金や株式市場に資金を流した。
ここ数週間の債券市場の動きは、さらなる金利上昇を見込んでいた多くの投資家を驚かせた。夏場の取引減少を指摘する声もあがるが、楽観的だった世界経済の見通しの修正を迫られている側面もある。
名目の債券利回りは3月の高い水準から急激に下落した。米国の10年国債のBEIは2.33%をつけている。これは5月にFedが見通した2%の目標よりも高い水準である。市場はリフレーションがスタグフレーションに転じるのではないかとみているのだ。
今週水曜日にはFOMCが開催される。その場でパウエル議長は何らかの金融政策の手がかりを提供する可能性がある。
https://www.ft.com/content/71d6661d-7a62-4a5f-959b-4cb2f1e94d68
タカ派とハト派。今週のFOMCを前にした予想記事である。Fed内部では、金融緩和策を続けるのかどうかで意見が大きく分かれている。特に1200億ドルの資産買い入れ政策をいつ手じまいするのかが焦点となる。
https://www.ft.com/content/33e420c1-9220-49c0-bc06-105eb921dfd3