サンダース氏が大統領選から撤退した。11月の大統領選では、バイデン前副大統領がトランプ大統領と対決することになる。
78歳になるバーモント州の上院議員は水曜日、スタッフに対するテレビ会議で撤退を表明した。サンダース氏いわく、「非常に難しく、苦痛に満ちた決定である」という。そして、指名に向けて活動する合理性があれば選挙戦を続けるが、そうではない、と認めた。
コロナウイルスによる危機が今回の撤退決定の一因であることも指摘した。
サンダース氏の撤退決定は77歳になるバイデン氏の民主党候補者への道を開くことになった。
サンダースは自称民主的社会主義者とし、メディケアを全国民に広げることを求めるなど、急進的な政策を打ち出していた。しかし、3月3日のスーパーチューズデーにおいて、バイデン氏が大勝し、サンダース氏勝利の目はなかった。そして、3月10日と17日のバイデン氏の勝利が、トップランナーとしての地位を不動のものにした。
しかし、サンダース氏は水曜日、イデオロギー上の戦いには勝利した、と述べた。アメリカ人の大多数は、最低賃金を少なくとも時給15ドルまで引き上げるべきだと考えている。そして、すべての国民にヘルスケアを保証すべきであり、エネルギーシステムを化石燃料から脱すべきだとも考えている。また、高等教育は所得に関係なく、すべての人に開かれているべきだ、とも主張した。
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