英字紙ウォッチング

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オーストリアの極右政党

 オーストリアの極右政党を率いる、セバスチャン・クルツ氏が再び首相の座に就くことになった。しかし、彼を以前支えていた極右の自由党は、社会民主党とともに大敗北した。

 5月にクルツ氏率いる政府が崩壊したことに伴い、日曜日に総選挙が行われた。

 クルツ氏は現在、穏健派の保守党、オーストリア人民党を率いている。同党は今回の選挙で38.8パーセントの得票シェアを獲得し、前回2017年の31.5パーセントよりも増やした。この得票率は、1945年にオーストリアに第二共和国が設立されて以降、最大の得票率である。

 一方、かつての盟友である自由党は16パーセントの得票率にとどまった。欧州の難民危機に伴い、反移民キャンペーンを行って得票を伸ばした。

 社会民主党も冴えない結果だった。得票シェアは21.5パーセント。同党として過去最悪の結果である。

 今回の選挙結果は、クルツ氏の計算された現実的な政治スタイルが支持されたと言っていいだろう。

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