英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

FedはUターンせよ

 曇り。

 トランプ大統領が相変わらず、金融政策へ介入する発言を続けている。利上げと量的緩和をすれば、ロケットが飛ぶような成長を実現しうると話している。

 トランプ氏は自身の政治的側近を中央銀行に指名すべく動いた後、より緩和的な金融政策を行うように求めており、Fedの独立性が脅威にさらされている。

 トランプ氏はケイン氏と同時に、ムーア氏の指名を求めている。過去にFedは金融政策について時の政権から激しい圧力を受けたことはある。しかし、情け容赦なく、これほど公の場でホワイトハウスから圧力を受けたことは過去にない。

 最近までトランプ氏は自身のFed幹部の指名を自画自賛していた。しかし、トランプ氏の最近の指名はウォールストリートに不安を呼び起こしている。市場の不安の根源には、トランプ氏が最近指名した2名は、いずれも金融政策がどのように機能しているか、理解をしていない人物であることだ。

 トランプ氏の発言は、米国経済がうまくいっていることを示す、新たな経済指標が出た後に飛び出した。しかし、トランプ氏はこういうデータを無視し、Fedの努力なしに経済はより早く成長できると発言している。

 今後の焦点は、2人の新理事候補が上院の承認をうまく得られるかどうかだ。ユタ州選出の上院議員で、元共和党の大統領候補であったミット・ロムニー氏は、「理事にはエコノミストがまずふさわしい。党派性のある人物ではない」と述べた。

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