英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

低インフレと次の大不況

 今日も雨。台風が接近中である。
 示唆に富む分析である。
 時折、インフレは上昇しない。長年、インフレ率をコントロール下におくことは難しかったが、過去10年間は低位で安定していた。
 最新の世界経済に関するジュネーブレポートによると、なぜインフレ率がこれほど狭い範囲でしか動かないのか、分析している。調査によると、数多くのショックが先進国経済を過去10年間襲い、そのショックはしかも多かれ少なかれお互い打ち消しあっていたという。
 これらのショックのうちの一つが金融政策で、マクロ経済的な幅広い出来事に対応して、技術的な観点で重用されてきた。
 今までは中央銀行は良い政策、幸運に恵まれていたが、今後は幸運とは限らない。
 最近、イエレン議長は「米国経済にとって今年最大の驚きはインフレである」と述べた。失業率が急速に低下しているのに対し、インフレが上昇するはずだが、コアインフレ率は1・3%に原則した。最新のWEOでも、インフレ率の低迷が先進国世界に広がっている、と分析している。
 低インフレは、計測上のエラーや経済モデルの限界とみられていた。しかし、このパズルは10ヶ月以上続いている。
 http://voxeu.org/article/elusive-inflation-and-great-recession