英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ジャクソンホールへの失望

 台風がやってきた。
 米国の株価はリバウンドした。金曜日の下落を補う回復ぶりだ。しかし、取引は低調である。
 http://www.wsj.com/articles/stocks-down-on-u-s-rate-prospects-1472456509
 ジャクソンホール会合について、サマーズ氏。ジャクソンホール会合に高い期待を持っていた。セキュラー・スタグネーション、自然利子率の明確な急低下に対し、金融政策が緊急に取り組むべき新しいアプローチを打ち出す場になるのではないかという期待だった。そして、イエレン議長の講演は、相対的に学術的なものだった。
 全体のバランスをみるとしかし、ジャクソンホールに出てきたものに失望せざるを得ない。まず、近い将来の政策に関するシグナルは、引き締め方向のものだった。これはFedの信任を傷つけるとともに、経済にも害になる。第二に、長期の議論は、私が危険な独りよがりだとみなしているものだった。3番目は、既存の金融政策の枠組みを大きく変えることに失敗していることだ。
 正しいのはハト派的なメッセージだったはずなのに…。
 仮に9月の雇用統計が強いものだったとしても、私は9月の利上げに反対である。1970年代のようにインフレ期待が急上昇する差し迫った危険は現在はない。
 http://larrysummers.com/2016/08/29/disappointed-by-what-came-out-of-jackson-hole/