英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

Fedの模様替え

 今日も快晴。
 Duy教授二連発。
 Fed幹部らの講演が相次ぐ。まずは、クリーブランドのメスター総裁。
 http://economistsview.typepad.com/timduy/2017/09/fed-round-up-for-september-7-2017.html
 Fedは現在、今後数ヶ月でドラマチックな模様替えに向かっている。新しい理事を任命するために混乱をコントロールし、忙しいスケジュールをやりくりしなければならない。そして、上院はこの指名について承認する時間が必要だ。
 政権と上院がともに協調するまでのあいだ、Fed内の力学は地方連銀の総裁に移ることになりそうだ。そして、そのことは、ハト派タカ派にとって変わられる最中、金融政策が今後数年間、不確実な方向で進められることを意味している。
 Fedの理事は7人が定員だと考えられている。トランプ政権の初期には、2名が空席だった。その後、タルーロ理事が辞任し、現在は3人が空席である。
 そして、フィッシャー副議長の退任表明である。10月13日ごろだとみられているが、個人的理由というのは健康問題が深刻なのだと思われる。彼と家族のことを祈りたい。
 4人が空席ということの運用上の意味を考えてみたい。まずは、連邦準備理事会の分担をちらっと見てみたい。
 なんとブレイナード理事は7つもの委員会を分担している。パウウェル理事も5つも所掌している。これはオーバーワークである。
 そして、FOMC投票権があるのは3人の理事と5人の地区連銀総裁である。少なくとも理論的には、地区連銀総裁が投票において、理事より優位に立っていることを意味している。
 しかも、地区連銀総裁の投票権は毎年変わる。来年は、ハト派ミネアポリスとシカゴの総裁からタカ派のサンフランシスコ、クリーブランド総裁に後退する。潮流は今年、タカ派に向かっている。
 クオールズ氏が現在、上院の指名を待っている状態だが、彼はおそらくタカ派サイドに立つだろう。グッドフレンド教授は空席理事の候補と噂されているが、まだ指名されていない。
 イエレン議長についていえば、次の議長の決定はまもなくと思われる。トランプ氏はイエレン再任の可能性を否定していないが、彼の性格からすると、オバマ時代に指名された人は何であれ一掃したいのだと思う。加えて、イエレン議長は規制強化に賛成であり、この点はトランプ氏の志向と異なる。
 http://economistsview.typepad.com/timduy/2017/09/the-times-they-are-a-changin-.html
 ワシントンポストはパウウェル理事の議長昇格の可能性を報じている。
 https://www.washingtonpost.com/news/wonk/wp/2017/09/06/trump-unlikely-to-nominate-cohn-for-top-fed-job-scrambling-selection-process/?utm_term=.1494a8957dfe