英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

バーナンキへの回答

 長期停滞論について、サマーズによるバーナンキに対する回答。実質利子率を決めるのはFedではないとするバーナンキ前議長の主張に賛同している。
 バーナンキ前議長は、実質利子率を決めるのは幅広い資本の需要と供給に関する要素であり、均衡実質利子率はこのところダウントレンドにあることも認めている。
 問題は結論のくだり。この点、バーナンキ前議長とサマーズ氏の結論は異なる。バーナンキ前議長は、低成長は一時的な逆風や誤った財政緊縮策が反映しているに過ぎないと見立ててている。しかし、サマーズ氏は、慢性的な貯蓄過剰のではないかと診断している。そうであるなら、金融政策は無効であり、公的支出の拡大、民間投資の拡大を継続する必要があることになる。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2015/04/on-secular-stagnation-a-response-to-bernanke.html
 関連するバーナンキ前議長のブログ記事である。
 http://www.brookings.edu/blogs/ben-bernanke/posts/2015/03/31-why-interest-rates-low-secular-stagnation