英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

TPPとクルーグマン教授

 曇り。たまった資料の片付けと読み込み。
 米国の2月の雇用統計は予想を大きく上回った。厳しい冬の天候にも関わらず、だ。
 http://online.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303369904579424912800762426?mod=WSJ_hp_LEFTWhatsNewsCollection&mg=reno64-wsj
 TPPについて、クルーグマン教授は今年2月にこんなことを書いていた。TPPを推進すべきだという。1960年代のケネディラウンドの時代と比べ、米国の平均的な関税率は3分の2低下した。非関税障壁が残っているが、現代における貿易交渉の意義は、知的財産権の保護にあるという。そして、TPP交渉においてこそ、この知的財産権は保護できるという。
 http://www.nytimes.com/2014/02/28/opinion/krugman-no-big-deal.html?ref=paulkrugman&_r=0
 それに対し、エコノミスト誌はこう反論している。
 確かに過去半世紀において、モノの関税は劇的に低下した。これ以上関税を撤廃しようにも、わずかしか品目は残されていない。しかし、関税は世界的にみて、必ずしも低いわけではない、と反論する。依然として関税率が高い分野が残されているという。
 http://www.economist.com/blogs/freeexchange/2014/02/trade?fsrc=scn%2Ftw_ec%2Fmore_homework_please
 世界銀行による貿易障壁に関するレポート。これによると、米国の農産物に関する関税障壁はわずかに2・2%に過ぎないという。しかし、非関税障壁を含めると、17%に跳ね上がる。ちなみに日本は38・3%である。
 http://econ.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/EXTDEC/EXTRESEARCH/0,,contentMDK:22574446~pagePK:64214825~piPK:64214943~theSitePK:469382,00.html